とある魔術の電脳戦機が発売され トロフィーコンプ後の感想



ついにとある魔術の電脳戦機バーチャロンが発売になった。
15年ぶりの新作ということで、当然限定版を購入したが、
おまけの冊子が太すぎて、まだ読む気が起きていない状況だ。
ようやくトロフィーをコンプリートし、ランクマッチポイントも1万を超え、
ゲーム内容の一通りはプレイできたので、
初代からのバーチャロンプレイヤーとしての感想を書きたいと思う。

まず結論から


まず、このゲーム自体は面白いのか、買って損しないのか、
バーチャロンプレイヤーとしての感想はどうなのかという所だが、
とても楽しく遊べており、
ぜひとも皆さんに買ってプレイしてもらいたいと思っている。
細かい各所感想は以下に書いていきたいと思う。

ゲームデザインはどうだったか

最初にことわりというか、私のプレイヤーとしての前提を書かせてもらうと、
私はバーチャロンシリーズの中ではオラトリオ・タングラム(略称オラタン)が
バーチャロンの最高峰だと思っている。
しかしOMG(初代バーチャロン)やフォースも、
アーケードや家庭用で散々対人戦をしてきた。
(当然MARZも最高難度でクリアまではやったが対戦ゲームとは別のため以下略)
バーチャロンというゲームは毎回新作が出るたびに
全く新しいゲームデザイン(システム仕様)のため
ファーストインプレッションは違和感を感じるのが通例となっているが、
繰り返しのプレイと対人戦で、どんどん各作品ごとの面白さに気付かされてきた。
よって、オラタン以外はプレイしていないとか、
フォースはやりこまなかった等ということは全くなく、
全作品かなりやりこんでいる上での今作の感想となる。

今作も通例通り、過去作品とは戦闘システムが大幅に変わっており、
戦術を改めて考察する必要がある。
しかし、バーチャロンというゲームシステムの大筋は外していない。
そういう意味で、今までバーチャロンをプレイしてきた人は当然として、
初めて触る人にも十分におすすめできる作品だと思う。
主だった変更点は以下の見出しの内容となっている。


ポイント制の導入

大きく変わったのはポイント制が入った点だ。
過去作は、相手を撃破(フォースの場合はリーダー撃破だが)するか、
時間切れになった時に残り体力が多い方が勝ちだったが、
今作では相手を撃破するか、時間切れの場合はポイントが多い方が勝ちだ。
これは新しい試みで、過去作のちょっとだけダメージを当てて、
外周ダッシュで逃げまくり時間切れ勝ちを狙う戦法を
ある程度規制するのにも役立つと思われる。
また、圧倒的に体力が負けていても、最後まで逆転のチャンスを
残す要素を狙ったものでもあるのではないか思われる。


ポイントを取れるのが相手をダウンさせた時で、
得点の割り振りが、射撃30点、近接50点、特定の技70点、追い打ち20点となっている。
基本的に高機動の機体は、ダウンがしやすくなっており
敵弾に当たってしまうと、ポイントを取られやすい。
重量級は逆にダウンしづらくポイントを取られにくい。
この辺りバランスの調整が難しいとは思うのだが、
一部当たりやすい攻撃が、高得点に設定されているなど、
キャラによっては理不尽に思える点があることも確かだ。
また、軽量級の攻撃力が比較的高く設定されており、
対軽量級にはポイントでリードしても、
試合が長引くと撃破されてしまう様な調整になっているように思える。
しかし軽量級は近い距離でもダウン値が高い攻撃を持っていることが多く、
どのレンジでも戦えるバランスとなっている印象だ。
この辺り、今後研究が積み上がっていく上で印象も変わってくるかと思うので、
現時点での印象だということで書かせてもらう。

新アクションのトランジション

新アクションのトラジションは、常に敵を補足した状態で
滑りながら移動できるアクションとなっている。
トランジション中にはトランジション攻撃を出すことができ、
また、トランジション(攻撃も含む)からダッシュ、ジャンプ、近接攻撃へ
移行することができる。
トランジション(攻撃)→ダッシュ(空中含む)→トランジション(攻撃)と
永遠に移動し続けることができるのが特徴で、
今作最重要アクションとなっている。
トランジションによって、移動状態が継続するため、
それを見越した位置取りやダッシュ攻撃を当てる必要があり、
非常にスピーディーな戦闘が楽しめるようになっている。

超必殺技のブーストウェポン(VW)

新アクションとして、ゲージを溜めると発動できるVWも追加となった。
これは、発動時に必殺攻撃を出すだけではなく、
その後一定時間機体がパワーアップし、機動性・攻撃力が上がる。
更に得点が2倍獲得できるようになる。
よって、VW発動後に効率的に攻撃を当てることで、
大幅にダメージとポイントを稼げるので、
VWを出したラウンドは、圧倒的有利に試合を進められることができる。
VWゲージは次ラウンドに持ち越せるため、
時間や体力の状況で、持ち越すか使用するかを考えて使う必要がある。
このVWシステムによって、圧倒的負け状態から逆転要素が生まれ、
一方的な試合をひっくり返せることがあるのは非常に面白い。

新しい操作系について


今回の「とある魔術の電脳戦機」は、
シリーズの中でも操作が大幅に変わったため、
過去作をプレイした人にとっては正直とっつきにくい。
逆に今作がはじめての方には、
余計な先入観がなくてとっつきやすいかもしれない。

コントローラ操作について

今回はツインスティックではなく
コントローラー操作に最適化したということだが、
デフォルトのボタン配置は、過去作品をプレイしているとやりづらい。
私は以下のようにボタンを割り当てた。

□:ターボ(ダッシュ)

○:近接
△:ジャンプ 
×:ロック(トランジション )

過去作品(ドリキャスやXBOX360のオラタンやフォース)では、
□左ターボ、○右ターボ、△ジャンプ、×ジャンプキャンセル(しゃがみ)
となっていたため、空中ダッシュ中についつい×ボタンを押してしまう。
そこでボタン配置を入れ替えて、
×で空中ダッシュからトランジションに移行できるように変更した。
(今回のジャンプキャンセルはジャンプを再度押す操作に変更になったため)
また、移動がアナログキー固定という点もいただけない。
できれば十字キーを移動入力としたかった。

スマート設定、ベテラン設定について

今作では、常に敵を補足し続けることができるスマート設定と、
過去作のように、自分で旋回やジャンプで相手を補足するベテラン設定が選べるようになった。
相手を見失った際にどういう行動を取るのが良いかを考える事が
バーチャロンの楽しみの一つだったと思うのだが、
この点が初心者離れを引き起こす原因であったのもの確かだと思われるため、
この仕様自体を入れたことは良かったのではないかと思う。
しかし、ベテラン設定では、
スマート設定を包括できるような仕様が必要だったのではないかと考える。
例えば、ダッシュで敵とすれ違った場合、スマートならそのまま補足できるが、
ベテランだと敵が視界外になってしまい、圧倒的に不利になってしまう。

これをカバーするために、
トランジションに移らないロックボタンの設定が存在すれば、
ダッシュ中にそれを押すことで補足ができるため、
ベテラン操作でも振りになることはないのではないかと思うのだがどうだろうか。

近接仕様について

操作系の変更点で、個人的に気に入っていないのが近接の仕様だ。
過去作では、近接はショットボタンと同じボタンで出すことができ、
敵に近づいた際に、ダブルオックオンレンジ(近接攻撃が出せる距離)に入ると、
自動でショットではなく近接攻撃が出るという仕様だった。
今作では、近接自体がボタンが割り当てられており、
敵との距離に関係なく出せるようになっている。
今作のスマート操作と近接仕様が非常にマッチしており、
近接が得意なキャラの場合は、スマート操作を選んだほうが圧倒的に当てやすい。
また、ダッシュ中でも近接を出せることから、
すれ違いざまの近接は非常に避けづらくなっている。
過去作のダッシュ近接のように、少し当てづらいくらいが
ゲームシステムとしては良かったのではないかと思うのだが。
この辺りについては、今後プレイを重ねていく上で答えが出てくるかと思われる。

とある魔術のキャラクター登場の是非について


今回はラノベ作品とのコラボのお陰で、
新作バーチャロンが製品化となったという流れがあり、
その点については非常に感謝しているのだが、
私自身がとある魔術について全く興味が無いため、
ファンの方には申し訳ないが、個人的には邪魔な要素だと感じている。
発売前の記事でも触れたが、できればオプション設定で
キャラクター表示をオフにできればよかったのだが、
色々な事情もあったのか、設定でオフにすることは出来ないようだ。
ポイントを取った際にキャラクターカットインが表示されるのだが、
それにより視界が狭くなったり
VWを出す際のカットイン表示で、戦闘が一時的に止まるのが
テンポが悪くなりあまり良い印象がない。
この辺り、アップデートで設定変更ができるようになってくれるとありがたい。

バグ・不備(と思われる点)など

その他現時点でのバグや不備点を書いておく。
・キャラクターカットインが表示されっぱなしになる事がある。
 (Ver.1.2で修正された?)
・建物の横で近接やダッシュをすると、建物の上に乗ってしまう。
・ターボショットの受付時間が長ぎて、ダッシュキャンセル後に通常ショットを
 撃った場合にターボショットになってしまう事がある。
・一部攻撃が多段ヒットとなり、(おそらく)想定以上のダメージが発生することがある。
バグについては今後の修正に期待したいと思う。

まとめ

冒頭ですでに結論を書いてしまっているが
未プレイの方は、ぜひとも購入して、
操作になれるまでじっくりプレイして欲しい。
バーチャロンは知っているがコラボが気になってプレイを躊躇している人も、
私のようなOMGからのプレイヤーでも楽しめているので、
騙されたと思ってプレイしていただきたい。
公式HPを見ればわかるが、ミッションモードや2on2の戦闘も用意されている。
1on1のシビアな対戦よりも、
操作に慣れるまでは、それら協力系のモードで楽しむとよいかと思う。

非常に長文となったが、私の感想としては以上となる。
今後長く遊べるように、バーチャロン開発チームには
ゲーム調整や不具合の修正を進めていただきたいと思う。

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